日高港湾の早朝からのサビキ釣りと太刀魚の餌釣りです。
今回の目的は「釣ること」はもちろんですが
①サビキをなるべく安いもので、高価なものに引けを取らない結果を出すこと。
②撒餌を工夫して「単にアミエビだけ」の場合より釣果を上げること。
大きく出てしまいましたが
「とりあえず夢は大きく」と言うことでやってみたいと思います。
サビキの改造
今回購入したすべての100円以下のサビキに蛍光塗料を塗布してみます。
「蛍光塗料」は、日本製の25cc瓶が500円程度のものと
100均の絵の具筆を用意しました。
色はレモン色。
サビキにはスキンのものやハゲ皮のものがありますが
どちらにも針の軸部分にたっぷりと蛍光塗料を塗ります。
幸いにもサビキ仕掛けを袋から出しただけで
塗れて乾けばそのまま元に戻せそうです。
さらにスペシャル改造版を一つ作ってみます。
先ほどの蛍光塗料の塗布の後、
一つだけ針に細い蛍光パイプの短く切ったものをワームの切れ端のように刺した。
超蛍光版みたいなものです。
これは「超蛍光スペシャル」と呼ぶことにします。
撒き餌の改良
撒き餌のベースは
「600円の真空冷凍パック」アミエビを溶かしたものです。
それに今回は予算の都合で「グレスペシャル」。
これは、アミエビの水分を吸わせる程度の量です。
ここに今回のテストのメインとなる「味の素」150円パック。
「アミノ酸添加」のつもりですが、どうでしょうか?
よくかき混ぜて入れ物ごとクーラーで保管しておきます。
実釣してみます
起きたのは午前零時です。
いつものように頼んでおいた
小さなポットのコーヒーを一口飲んでから出かけます。
道具やえさの準備は昨夜のうちに終わっていますので、
出発するだけです。
日高港湾の岸壁についたのが午前1時ころ。
釣り人は私以外には
太刀魚の餌釣り師が一人いるだけの閑散とした岸壁です。
「あれれ、釣れてないのかな?」少し不安がよぎります。
願ってもみない特等席に釣り座を構えます。
第一投目からアジが釣れました。
型は小さめですが、不吉な第一投目のクリーンヒットです。
仕掛けは「超蛍光スペシャル」。
2投目もヒットしましたが「少し様子が違います」
「ドカン!」とアタッたあと手ごたえがありません。
「外れたかな?」と思いながら巻きあげていると「グイグイ引きます」
「何かかかったぞ!」寄せて来ると太刀魚のスレです。
しかも指3本クラスの太刀魚。
釣りあげてみると「サビキかご」がありません。
仕掛けも一番下の針が無くなっています。
「ははーん。蛍光が強いので太刀魚の目に留まったな?!」
一番下の針に喰って幹糸を噛み切った後、
サビキ仕掛けに引っ掛かった構図です。
ま、「これはこれ」として
「思わぬ蛍光塗料の効果」があったことになりましたね。
普通バージョン
改良サビキを普通バージョンに戻します。
何と言っても1セット100円程度の仕掛けですから、
傷んだら「気にせず即交換」できますね。
朝イチに「ベストと思って陣取った釣り座」ですが、
このあと「目的の鯵が」全然釣れなくなりました。
太刀魚が回遊してきたのでしょうか?
ので、20mほど内陸側に移動します。
何回か鯵を釣っている釣り座です。
隣には既にベテランのサビキ師2人が
ポツポツと大アジ(波止釣りとしては)を釣っています。
2人の隣(一番奥側になります)に声掛けして移動しました。
「来たな!来たな!」と「歓迎の??」言葉を返してくれます。
前回、前々回も隣同士だったベテランのサビキ師です。
「兄ちゃん。鯵はあそこでは釣れへんで!ここ!ここ!」
と自分の釣り座を指さして笑っています。
3度目ですが、仲間扱いされたようで安心しました。
釣り始めます
私としては、自分的に今考えられる
ベストの仕掛けと餌で超ベテランの横に陣取りました。
この人たちも単にサビキ釣りと言っても
「アミエビを撒き餌かごに入れて」
「市販のサビキ仕掛けで」釣っているのではありません。
長年の経験から
「サビキの選定と改良」
「撒き餌さの販売店の選択(どこのアミエビがよく釣れるか?)」
「添加剤の選択」など。
「様々なノウハウ」の集大成で釣りに来ています。
釣りが趣味とすれば、単に魚を釣る事だけでなく
少しでも効率よく釣るために道具や餌の改良まで工夫を凝らすことを
趣味の範囲に入れている人たちです。
ある意味、改良の結果を試しに来ているんですね。
その結果が良ければ、
何所まで?いつまで?通用するのか?など。
奥深く考えればキリが無いですね。
サビキ竿を2本
何と言っても、サビキ竿を2本。
その上に太刀魚釣りに1本。
合計で3本程度の竿を一人で操作して釣っているのが見事です。
自分の仕掛け同士で「オマツリしないように」
「2本、3本同時にアタリが来た場合の対処」など
70歳を超えた年配者とは思えない身のこなしです。
私は、サビキに1本。太刀魚に1本。
合計2本が精一杯ですし、
先般サビキに大アジ、太刀魚竿にアタリが同時にあった時には
「えらいこっちゃ!」と冷静な振りをしつつ
「内心、大慌て」で対応してましたから。
実釣
サビキ釣りは準備した通りの釣りでやってみます。
太刀魚釣りは、アジを切るよりも
太刀魚の尻尾を切る方が手軽そうだったので、
さっき釣った太刀魚の尻尾をハサミで少し切って使います。
アジは、数が少なく回遊を待つ釣りになっています。
先輩たちは回遊を待つ間は、
強い北風を避けて車の蔭から竿の動きを見ています。
私は、その間も打ち込みを続けて「ポツポツ」と釣っていきますが、
どうしてもサイズが上がりません。
先輩たちは竿が曲がればやってきて大アジ。
私は頑張って打ち続けて小アジ。
「何でこうなるの?」自作のサビキは十分活躍してくれていますし、
釣れている数からすれば「撒き餌さ」も良いようですが、
サイズが上がらないのには困ったもんです。
明かりの問題?
サイズが上がらないので色々と考えていますが、
解決できていません。
どうしても餌や仕掛けに拘ってしまいますが、
どちらも全く問題なくむしろ先輩たちを上回っているくらいです。
「太刀魚は、明かりの中心を釣るな!」
太刀魚の師匠の言葉が頭に浮かびました。
太刀魚は、明かりに集まった小魚に寄りますが、
そのとき大胆に明かりの中心に陣取ったりせずに
少し暗い部分や物陰から獲物を狙っています。
「大アジにも同じことが言えるのでは??」早速試してみます。
集魚灯を少し遠方に向けて光が拡散して暗くなるようにしました。
釣っているポイントが薄暗くなるようにしたわけです。
「ビンゴ!」です。少しずつサイズが上がってきて。
先輩たちと変わらないサイズが釣れるようになってきましたよ。
あとで、師匠に聞いたところ「この判断は正しかった」そうで、
大きな魚は光に寄っても物陰や暗い部分に潜む傾向があるそうで、
サビキ釣りでも(特に釣れ渋っている場合など)は
「棚も大切だが魚のいる場所を想像しながら釣った方が良いよ」
とアドバイスしてくれました。
収穫
釣果も60尾以上ありました。
うち大アジは10尾程度。20センチ以上は相当数ありました。
もちろんミニサイズもずいぶん釣っていましたけどね。
太刀魚は2尾。指3本サイズでした。
帰ったら嫁さんがご飯を炊いて味噌汁を作って待ってくれていました。
早速、大きいものを刺身にしてもらって頂きます。
フライサイズと煮物サイズは孫たちに。
煮物サイズを5尾ほど両親にあげたら、また残りわずかになりました。
「また、釣りに行かないといけないね」
嫁さんが笑っています。
では、また。