最強寒波と閑散の鯵釣り場
2025年1月末、北風が強まる中、カマス釣り場は賑わいを見せるものの、私たちが通う鯵釣り場は閑散としていました。特に今週は7~8mの北風が正面から吹き付け、さらに今季最強寒波が重なり、釣り人の姿はまばら。型の良い真鯵が爆釣する日もあるものの、この厳しい天候の中で竿を出すのは一部の熱心な釣り人のみです。
午前2時から通う80代の大御所は相変わらず皆勤賞ですが、私たち若干若手組は、天候や体調を考慮しながらの釣行。そのため朝マヅメの時間帯でも釣り人は1〜2人という日が珍しくなく、魚の活性以前に釣り人の活性が低い状況が続いていました。
待ち焦がれた好天も眠れぬ夜
そんな中、久しぶりに北風が緩み、天候が落ち着く日が巡ってきました。近年の天気予報の精度向上により、数日前から「この日は穏やかになる」と分かっていたため、私はこの日に照準を合わせ、仕掛けや餌の準備を万全に整えて待機。体調管理や野暮用の調整も怠らず、前日は早めに就寝しました。
しかし、楽しみすぎたせいか夜中に目が覚めてしまい、なかなか寝付けず…。ラジオを聞いたりして眠気を誘おうと試みましたが、これがかえって逆効果。結局、寝不足のまま朝を迎えることになりました。
冬の夜明け、鯵釣り勝負開始
冬のこの時期、日の出は午前7時過ぎ。最近は暗いうちの釣果が振るわず、午前2時から来ていた大御所も中サイズの鯵を2匹釣っただけで夜明け前に帰宅。
釣り場に着くと、都会組2組と地元組2組がいましたが、都会組の一組が夜明けにカマス釣り場へ移動したため、運よくその後に入ることができました。少し後に知り合いが到着し、大御所が帰った後の釣り座へ。さらに友人も遅れて合流し、朝マヅメのゴールデンタイムを迎えました。
釣り開始、幸先の良いスタート
釣り始めると、知り合いの中で私が一歩リード。私の釣り座の前にもともと縄張りを持っていたであろう良型の真鯵と、それよりやや小ぶりなマル鯵が「待ってました」とばかりに連続ヒット!これは幸先がいい…と思いたいところですが、過去の経験上「こういう出来過ぎた出だしは、後々失速する」ことが多いため、まだ油断は禁物。
やがて東の空が白み始め、並んだ釣り人全員の竿先が海中に突き刺さるほど大きくしなり、一気に活性が上がったことが明らかに。こうなれば、勝負の決め手は「手返しの速さ」。
「いかに素早く釣り、いかに無駄な動作を省くか」 が釣果を大きく左右します。
釣り方の違いと手返しの工夫
都会組の釣り人たちは、一匹ずつ丁寧に針から外し、クーラーボックスへ収納。対して私たち地元組は、海水を汲んだバッカンを活用し、釣れた魚を素早く外して「ぽちゃん」とバッカンへ。すぐに撒き餌カゴの準備に移ることで、次の一投までの時間を極力短縮します。
さらに、状況に敏感なベテランは「撒き餌なしでも釣れる」と判断すれば、カゴに何も入れずに即座に仕掛けを戻します。ただし、撒き餌なしを続けると隣の釣り人に群れを奪われる可能性があるため、タイミングを見極めることが重要。
夜明けとともに絶好調の時合到来
完全に明るくなった頃、ついに時合が最高潮に達しました。投入するとすぐに魚が食らいつき、走り回るため、狙いのタナまで仕掛けを落とせなくなるほどの入れ食い状態!
ここで重要なのは、仕掛けの沈下具合に注意すること。特に、浅いタナで食っているのに気づかず放置すると、サビキ仕掛けや道糸が絡まり、大幅なタイムロスに繋がります。
手返し重視か、確実性重視か?
爆釣タイムでは3〜4匹の連掛けも珍しくありませんが、今の時期の鯵はサイズが大きいため、欲張ると仕掛けが絡むリスクが高まります。そのため私は、1〜2匹ずつ確実に釣ることを優先しました。結果として、尺前後を含む48匹の良型鯵を確保!
太刀魚の回遊に気づき、ジグで狙う
鯵の時合の最中、隣の知り合いのサビキに太刀魚がヒット。さらに、私のサビキにも太刀魚が!「もう鯵は十分釣った」と思い、即座にルアーで太刀魚狙いへシフトしました。
フロントフック仕様のジグで太刀魚攻略
使用したのはエギングロッド+40gジグ。根掛かり対策として、ジグのリアフックを外し、フロントフック仕様に変更。この方法は過去にも実績があり、今回も短時間で6匹の太刀魚をゲット!
特に、誰よりも早くジグへ切り替えたことが勝因。隣のルアー釣りの達人は私の釣果を見てから参戦しましたが、その頃には群れの活性が落ちてしまい、彼の釣果は4匹止まりでした。
納竿して
最強寒波の影響で閑散としていた釣り場が、久しぶりの好天で活気を取り戻した一日。
釣果:尺前後を含む鯵48匹、太刀魚6匹
良かった点:状況判断の速さと手返しの工夫
「ただ釣る」のではなく、「どう釣るか?」を考えることが、釣果を大きく左右する—— そんなことを再確認できた充実の釣行でした。
ではまた