投げサビキ釣りの釣果を左右するのは投げるポイントや棚はもちろんのこと、手返しの速さやシャクリの強さと頻度。もちろんかごの大きさも重要な要素です。基本はサビキの種類やハリスの太さと長さ。上カゴか下カゴか。釣行回数を重ねてある程度の要因を煮詰めてみも尚釣果に違いが出るのは撒き餌にもよるんじゃないか?と考えることがあります。
ということで今回は撒き餌について今ある知識の中で私なりに考えてみたいと思っています。この頃は鯵釣りの撒き餌に使用するアミエビも高価になっていろいろと集魚剤を工夫していましたがそんな中、頼りにしていた国産が売り切れで入荷しないとのこと。しぶしぶですが(今では)輸入品を使わざるを得ない状況です。
輸入品は?
輸入品は「アミエビの粒が小さくて色が白っぽい」んですね。においもアミエビ特有のあの匂いじゃなくて少し薬臭い感じです。しかも冷凍ブロックの中には混入物が多くて(国産品にはおかしな混入物はほとんど見られなかった)クラゲの足?の切れ端のようなモノや見たこともない小魚などが一つ二つではなくいくつも混ざっているんですね。
ま、ゴミやビニールの切れ端やその他の繊維質のものなんかは混じっていませんのでそれは良しとしてもアミエビの粒の小ささが気になりますし。たいていは形が崩れてエビの形が残っていない状態に見えます。集魚に使うものですからその役目さえ果たせば文句はないのですが、粒の小ささは使っているカゴからの排出速度にかかわってきますから注意が必要です。
まだ使い始めて1か月程度ですので「これで行こう!」という決まったやり方はありませんが私なりに工夫をした方法を紹介してみますのでご参考にしていただければ幸いです。私の釣り場は比較的浅い釣り場を前提としていますので、撒き餌もその条件に沿って試行錯誤したものとなっています。
解凍します
アミエビは半解凍=シャーベット状態のとき鈍く光っていますね。輸入品のアミエビも微かですが半解凍のときには鈍い光を放っています。もちろんこれはアミエビが夜光虫を喰っているためだそうで、夜光虫を捕食していないアミエビは光らないんじゃないかな?
この発光現象ももちろん鯵釣りには有効な要素なんですが、これにこだわれば半解凍の状態を維持することに神経を使わなければなりませんので、私は特に気にしないようにしています。「偶々光っていればいいかな?」程度です。そんなわけで撒き餌のアミエビは家で解凍して集魚剤と配合しています。
画像は少しピンクがかって見えますが、肉眼ではほぼ白か僅かに灰色がかった白か?って感じに見えます。ほぼ解凍できた状態(カチンカチンの部分がない状態)になったら容器に出します。私は5リッターの蓋つきの容器で撒き餌を持っていきます。これがだいたい1釣行分になります。
集魚剤と混ぜ合わせます
集魚剤はピンク色のものを選んでいます。これには根拠はありませんが、何となく撒き餌はピンク色というイメージがあってそうしています。いつもアバウトな私は適当にアミエビに対しての量を決めています。混ぜ合わせる容器を別にせずに(釣行に)持っていく容器に合わせて集魚剤の量を追加して混ぜ合わせるというやり方です。
主な集魚剤は徳用の物でピンク色ならOK.これに鯵パワーを4分の1袋程度混ぜています。(鯵パワーは色が白い?ベージュかな?)仕上がりがピンク色になるようにするのが私のこだわりでしょうか?大体の目分量で混ぜ合わせたら固さを確認します。これが重要なポイントで、自分の使うカゴと撒き餌の拡散の具合が釣果を左右するポイントになっているんですね。
撒き餌は匂いと見た目で魚を寄せます。その中でも見た目についていえば、潮の濁った日にはそれほど気にすることはなくてアミエビそのままが(簡単で)一番いいように思いますが、潮が澄んでいれば濁りや粒つぶなどが効いてきます。その濁りの拡散具合に撒き餌を練った時の固さがかかわってくるんです。
固く練れば帰り道に
極端な話をすれば、私の釣り場のような浅い釣り場の場合はほとんど着水時に撒き餌が出てしまう程度でも構わないと私は思っています。これはあまりに極端な話ですが、それくらい柔らかくても良いということです。ただ、投げる時に汁か飛び散ったり中身が出てしまっては元も子もありませんから実際はもう少し固くしていますが。
パサパサや蕎麦の生地のような硬さでは少しはカゴから出ていますがシャクってもカゴに残って、その残りは帰り道に撒かれるんですね。一番の目的地に撒かれないことになってしまいます。だったら「着水時に出てしまった方が」という私の極論にもうなづいていただけるでしょう。
私たちが使っている市販の撒き餌カゴはたいていオキアミ用とアミエビ用があって鯵釣りにチョイスしているのはアミエビ用でしょう。ですから、撒き餌の固さは生のアミエビの固さや凝縮感が基本だと思います。私はそれより少し柔らかめを目指しています。「投げた時に飛び散らないぎりぎりの柔らかさ」が理想です。
ドボーンと着水時を想像をしてみる
私がよく使うのが上カゴ仕掛けです。下カゴのほうが(私の通ってるポイントが浅いので)扱いやすいのはわかっていますが、投げる時のバランスが悪いので上カゴを常用しています。さてカゴの着水時はどうなるでしょう?たいていは着水のショックで撒き餌はほとんど海中にばらまかれます。そして沈んでいきます。
カゴから出てカゴの周りに纏わりついて沈んでいくのもあります。潮の流れが緩ければ徐々に沈んで効果を発揮します。かごからも残りの撒き餌がこぼれます。「1~2回シャクればカゴには撒き餌が残っていない」これが理想だと私は思っています。あとは「海中に漂った撒き餌と疑似針とを鯵が見間違えて喰らいつく」のを待つだけです。
「そろそろ撒き餌の煙幕が消えてしまっただろうか?と判断して仕掛けを回収する。」この繰り返しなんですね「投げサビキ釣り」。そんな中にも誘いを入れたり強くシャクって撒き餌を多めに撒いたりと細かなテクニックはいろいろあるようですが、基本は先に書いた通りをなるべく同じところに投げて魚を寄せて釣る。
わかっちゃいるけどなかなか言葉通りにはできていないし、上達の道のりも遠そうですが、多分今夜も行ってしまうんだろうなあ・・・
では、また。