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まさに「黒・桃太郎」。こんなバージョンがあったのを知ってました?

昔話の桃太郎といえば「大きな桃がどんぶらこ」川で洗濯をしていたおばあさんのところに流れてきました・・。桃太郎のお話はたいてい桃が流れてくるところから始まります。恐らくは日本人の殆どが知っている昔話です。

「桃は何を象徴するのか?」なんて肩の凝る話題はやめようと思いますが、最近はネットにつなげば本に書かれたものを読んでくれるチャンネルがあって、私も珍しい物好きですから少しかじってみました。

その中に 芥川龍之介が書いた「桃太郎」があって子供のころから知っているお話とは思いましたが再生時間が手頃だったので聞いてみました。聞いてみてその内容の斬新さに驚きました。なんと「黒・桃太郎」とも呼べそうな奴?が主人公に描かれていました。

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ヒーロー伝説

最近の携帯電話のコマーシャルに「桃太郎・浦島太郎・金太郎」の3太郎が主人公なものがありました。いうまでもなくこの3太郎は日本の昔話の有名主人公で日本人なら知らない人はいないと思われる超有名人達です。

中でも桃太郎は、私の知る限り(今までは)もっともヒーローらしい人物でした。「桃の中から・・」という生誕のくだりにはSFめいたニュアンスもありますし、定番のコスチュームの桃のマークのハチマキもなかなかイケてました。

彼に征伐される「鬼」も悪の象徴でその私生活など仔細については知らなくても「鬼」というネーミングだけで「悪い奴」と印象付けられていました。まさに「桃太郎は悪を倒す正義のヒーロー」と漠然とですが(私は)長年思い込んでいたんですね。

立身出世?

桃太郎の昔話はヒーロー伝説でもあるし立身出世の色付けのある話でもあったと私は思っています。日本のどこかの片隅の小さな小川に流れ着いた桃から生まれた少年が育ててくれた「おじいさんやおばあさん」に鬼退治をして宝物を持ち帰る。そうして「幸せに暮らしましたとさ」でおしまいです。

「立派になって恩返しをする」日本の典型的な立身出世物語ですよね。ただ、宝物を奪って帰ってくるわけですが、元々その宝物は何処にあったものだったんでしょう?「桃太郎が鬼から奪い返した」ということなんですが、鬼は誰から奪ってきていたものだったんでしょうね?

それは、だれか他の人間が持っていたものを鬼が奪っていってそれを桃太郎が奪い返した。「人間対鬼」という構図で見れば桃太郎が奪い返して当然ですが、鬼もほかの人間も桃太郎も一列に個人としてみれば「桃太郎も鬼も同列」ということになりはしないだろうか?

鬼ってそんなに悪い奴?

昔話にはそのキャラクターの設定がそれほど深くない部分が多くあって鬼についても単に悪い奴程度の設定しかされていないのではないのかな?しかも先に書いたように鬼がどこかからか奪ってきてあった宝物を桃太郎が更に奪って持って行った。桃太郎の持ち物を取り返したり、元の持ち主に頼まれて取り返したなら理屈が成り立つけれども。

芥川龍之介が書いた「桃太郎」は私と同じようなこんな疑問からスタートしたのかどうかは知る由もありませんが、「本当にそうだったんだろうか?」という疑問から始まっているように私には思えます。桃太郎も人間ならいろんな面があるし、絵にかいたようなヒーローじゃない部分もある筈です。

童謡の桃太郎の歌詞にも一方的な”桃太郎側だけ”の正義の論理がうたわれているようです。恐らくはこの童謡は戦前に作られたものなのかもしれませんが、このような論理は近年の世界でのイザコザを見聞きすると今も昔も人間はさほども進歩していないんだなあと感じさせられます。


まさに「黒・桃太郎」

更にこの桃太郎は誕生前に桃の枝から(八咫烏に)捥ぎ取られるときには、万年に一度のことではあるとされながらも善であるとも悪であるとも語られていないし、小さい頃からおじいさんやおばあさんを手伝う様子もない。鬼が島に鬼を征伐に行くと言い出したのにも大した理由もなさそうなんですね。

 

また、おじいさんとおばあさんの側でもそれまで持て余し気味だった桃太郎が「鬼退治に行く」と言い出してくれたので一刻も早く追い出したいとばかりに準備してやったらしい。そのうえ途中で「家来に!」と寄ってきた犬やサルや雉には黍団子を一つ下さいというのを半分に値切ったりした。(ここで私には、黍の文字が禿の文字と微妙に重なるのは気のせいか??)

 

鬼が島というのは「他の桃太郎物語と同じく絶海の孤島」でも「こちらの桃太郎」では、どうやら岩山の島ではなくて椰子の木が生え極楽鳥が飛ぶ楽園の島だったようで鬼も平和を愛する楽天的な種族だったらしい。桃太郎はこの平和な楽園に暴れ込んで殺戮の限りを尽くし、最後に生き残った鬼の酋長が「自分たちはあなたに何か無礼をしましたか?」と聞いたら桃太郎は「自分は来たいからここに来た」と答えたらしい。まさに「黒・桃太郎」
貴方も一度、読んでみては?  

 

では、また。

 

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