熊野古道の王子跡を巡ってみよう!釣行のついで「時合を待つ間の史跡巡り」もいいですね

都会から時間をかけて釣りに来たのに「時合までの時間が余ったり、海況が悪くて釣りにならなかったり」キャンプを兼ねた釣行ならほかに色々楽しみもあるでしょうが、釣がメインなら釣りができないときには持て余してしまいます。

和歌山ならその気になれば温泉もあるし、食べ歩きもいろいろできて・・・。コロナ以前なら楽しみには事欠かなかったはずですが今ではそれもままならず。其処でお勧めしたいのが史跡巡りです。

「熊野古道の王子跡」なんですが、熊野古道の中でも有名なのは中辺路やら小辺路、大辺路などのほかの道々で奈良時代や飛鳥時代から長く使われた紀伊路はそれほど観光客も多くなくて王子跡もひっそりとしているところが多いんですよね。

※塩屋王子跡付近
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釣り場近辺の車で回れる王子跡

今回は、釣行のついでに回れる釣り場から近くて車の便のいい王子跡などを紹介してみたいと思います。王子跡は例えば私が通う「煙樹ケ浜」から車でだいたい30分の範囲にでも13か所あります。

これ以外に、古墳群や歌碑なども合わせるとごく近い距離の間にかなりの数の観光地?があるわけで、これはこの地に来たら見ないと損な気がします。ただ、地元に暮らす私たちさえもこんなにいい史跡があることは知りませんでしたので、観光業界の方々のPR不足なんでしょうねえ。

ともあれ、釣り場から近い幾つかの王子跡を順次紹介いたします。どれも車で回れますが、特に駐車スペースとして確保された場所がない施設が多いので違法駐車等には注意が必要です。

海士王子跡(あまおうじ)

「煙樹ケ浜」からそれほど遠くないJR御坊駅とJR道成寺駅のほぼ中間ぐらいの位置、JR紀勢本線の北東側に位置しています。すぐ近くには(安珍・清姫伝説や歌舞伎の娘道成寺で有名な)道成寺があり、またその創建にかかわった文武天皇夫人宮子の生誕の地(九海士の里)との伝承があります。

岩内王子跡(いわうちおうじ)

御坊大橋南詰にある岩内簡易郵便局横を南側に入ったところ。旧社地はしばしば日高川の氾濫による水害を受けていたらしい。1908年(明治41年)、熊野神社(御坊市熊野)に合祀され、青年会館の前に焼芝王子(岩内王子)神社旧跡碑が遺されている。

塩屋王子跡(しおやおうじ)

御坊市内で2地点国の史跡として指定された王子跡(塩屋王子跡・愛徳山王子跡北東参詣道)の一つ。
塩屋王子跡は、「紀伊路」に設けられた熊野九十九王子の一つで、御坊市塩屋町北塩屋の王子川河口部右岸の丘陵上に位置していて比較的交通の便のいい道沿いにあって見つけ易い。現在は塩屋王子神社としてその名残をとどめている。

上野王子跡(うえのおうじ)

国道42号線 御坊市名田町上野のセブンイレブン御坊名田店北西の角を南西に入って50mあまりの角を再び南東に向かって50mほど進んだ北東側建物の前にひっそりと残されている。


「1200年当時、上野の地は中世宿所として相当重きをなしていた」と考えられ、王子の位置については、もとは現在の「仏井戸」附近にあったが、参詣道の移動した江戸時代初め頃に現在地に移ったと考えられている。

津井(叶)王子跡(つい かのう おうじ)※駐車スペースに難あり

国道42号線を上野王子跡から約2km程度南下して右側に「JA紀州 フレッシュマート特産品直売所」を視認し、200mほど行ったところを左折して50mほど。更に左折して50mほど細い坂道を登って海が見えたところに看板があります。


叶王子は、土地では「おかのさん」で通っているようで、明治41年(1908)、山口八幡社に合祀され、その跡地に大正3年(1914)建立の「叶王子神社旧跡」の標石が建てられている。ただし「駐車スペースに難あり」の感じでした。

実際に回ってみて

※叶王子付近

これらの5王子跡を車で回ってみて、所要時間は1時間あまり。駆け足で写真だけ撮りながら回った感じでしたが、山の陰にあるものや建物の傍に小さな看板と石碑だけのモノや立派な社が残っているものもありました。

どの王子跡を巡る間にも山や川、海の景色が見られて建物や構造物は当時とは違っていても人の暮らしが其処には有って、しばし旅情にも浸れました。本当にミニな現代版熊野古道巡りでしたが、費やした時間分の愉しみは味わえました。

※周辺に道案内の看板のあるところもあります。

道案内には私のつたない説明では不十分か思いますが、現代はカーナビとかの先進機器の時代ですからその気にさえなればこれくらいの観光はどなたにも難なく可能です。冒頭にも書いた通り、もしも当地に釣行されてスケジュールの進行に行き詰まったら、今回おすすめした「熊野古道の王子跡巡り」を試してみられてはいかがですか?

 

因みに、それぞれの「王子跡」にまつわるウンチクはネットをググれば簡単に幾つも見つけれますのでそちらをご参考にお回りくださいね。     

 

交通安全      

 

風早の浜の白波いたづらにここに寄せ来も見る人無しに 万葉集