「充電不可になった中華LED投光器(集魚灯)」を修理してみる

私のメインは夜釣り(主に半夜釣り)です。よく通う釣り場では集魚灯の習慣がなくて、暗闇で仕掛けにケミ蛍をつけて鰺を狙っていますが、別の釣り場では集魚灯が全盛で発電機を持ち込んだ大型の投光器を使う強者までいるほどです。静かとは言え発電機の騒音は「はた迷惑な感じ」がしますが、主流の充電式LED投光器は、静かで便利で使用時間も十分あるので皆さん重宝していると思います。

私も釣りを始めた3年前に中華製の充電式LED投光器を購入して快適に使っていましたが、近頃充電できなくなって代替品を購入。まだまだ使える初代の集魚灯が使い易かったので残念な気持ちで一杯でした。まだ充電も残っていましたので捨てるに捨てられず。道具置き場の隅っこに置いてありました。

ふと思いついて、充電端子を交換してみようということになりました。アマゾンで探してみればUSB用メスコネクタが10個400円ほどでしたので思わず購入。細かなことは買ってから考えるといういつも通りの行き当たりばったりの衝動的なスタートです。部品は注文から3~4日で到着しました。早速交換してみます。

スポンサーリンク

本体をばらして、交換部品に到達します。

ビスを外していきます。ビスの大きさも(日本製より)小ぶりなものの適材適所に大きさが使い分けられていて良心的な作りが見受けられます。この手の廉価な中華製品は安易なボンディング(くっつけただけ)やはめ込みが多用されて修理にも(接着されていれば)接着部分の引き剥がしが必要になって簡単には修理できない可能性が高いのですが、この製品はきちんとビス止めがされていて、好感が持てます。

一つ一つのパーツもしっかりしていて良いですね。配線の取り回しなどには多少粗い部分が見えますが、値段から考えればこんなものかな?って感じです。基板にコネクタをハンダ付けしていましたが、バッテリーラインのコネクタが少し歪んでつけられていました。「使えればいいじゃん」的な部分が少し見え隠れしています。

バッテリ-や発光体に傷みや汚れもなくまだまだしばらくは使えそうな感じで安心しました。基板上のICや小さな部品類も許容範囲で動作させているよで特に不自然な感じはしません。この手の製品は、部品を能力めいっぱいで動作させているものが多くて、これくらいの経年品になると液漏れや膨らんだものが多くみられますが、この製品にはそれが見られません。そんなところにも良心的な品物と言える要素がありますね。

全部バラしてしまいました。

問題の端子が見えてきました。大きくてよく錆びている方が出力端子です。これは私のように投光器オンリーの目的からすれば必要のない端子ですので今回は触れません。買ったときについていたゴムの防水キャップもすぐに外れて紛失したまま使っていましたので端子の錆は致し方ないでしょうが、比べて基板の方にそれほど大きな水害(塩害)が無くて安心しました、

なにぶん使っているのは波止(海辺)で潮風に曝される場所ですし、比較的ランプを下向きに使う場面が多くこの端子パネルが上向きになり雨水の侵入が容易だからです。「その割にはきれいだ!安心した」というのが率直な感想です。これで修理箇所が充電用端子のみという目標がはっきりしました。

この充電用端子はマイクロUSB-Bのメス、小さいタイプで基板には直角に取り付けられたサブ基板に実装されています。先ずはこのサブ基板を外す作業からがハンダ作業のスタートですね。先の細いはんだごてとハンダ吸い取り線を準備して取り掛かります。此処までは割とすんなりと作業が進みました。

サブ 基板 から部品を取り外す

このような工業製品は、作るときの利便性を考えて作っています。もちろんそれは当然なことなのですが、その分修理する側にとって不利な部分も大きくなっています。今回のこのサブ基板がその典型で小さな端子部品をハンダ付けの時に作業がはかどるように先にボンドで張り付けていてあとからハンダ付けするという方法がとられているようでした。

そのためいくらハンダ吸い取り線でハンダを取り除いても部品がサブ基板から剥がれずに、あまりに引っ張れば基板自体が破損しそうなくらいでした。幸いにも早くそのこと(ボンディング)にも気が付いてじわっと少しずつ剥がしていったことで事なきを得ました。

ハンダでの配線の取り外しはそれ程困難ではなく簡単に済まされましたが、このボンドはがしには往生しました。恐らく中国の工場ではボンドで貼る作業とハンダをする作業が別に行われていて互いに作業の出来具合や効率を競い合ってるのでしょうね。

取り付けます。

「たぶん中国の工場でやっていた」のを再現するようにまずサブ基板にボンドで部品をくっつけた後にハンダをします。この両方を施すことによって小さくて簡単な作りのこの充電端子の構造を長期間使用に耐えさせるようにできているのでしょう。実際、構造は耐えましたが、端子が錆びに負けて通電しなくなってしまいました。

今度の端子も10個で400円程度のものですからそれほど強いものではないと思いますが、この品物は充電用バッテリーが命ですから、その寿命を全うするまでは持ってくれるでしょう。部品のサブ基板への取り付けが完了したら、サブ基板をメイン基板に取り付けます。

このときは、取り付け角度に注意が必要ですが、ハンダで仮止めして角度を確認してからしっかりとハンダします。ハンダができたら仮組で動作確認して間違いがなければそれで修理作業は終了です。あとは元通りに組み立てるだけですね。組み立てが終わればもう一度きちんと充電ができることを確認しておきます。

もう一台買いたい。

この投光器は使い勝手が良くて光も強く投光時間も十分でした。作りもしっかりとしていましたので私のお気に入りです。同じものをっもう一台ほしいと探してみましたが、もうありませんでした。欲しいときにはないものですね。今回こうして修理できましたのでもうしばらく使えそうです。この次探すときにはこれに似た同じような使い心地の品物を探し当てたいと思っています。  

 

では、また。

#充電式LED#中華LED投光器#中華投光器#マイクロUSB-B端子#USB端子交換#ハンダ付け#塩害#充電不可