
釣りを始めたころ、小さな一尾が釣れただけでも大きな喜びでした。その後、爆釣を経験し、釣れない日には溜息をつきながら帰路に就くことも増えました。釣りは必ずしも癒しや明日への活力を与えてくれるとは限りませんが、それでも自然と向き合い、時に成果を得られる瞬間があるからこそ続けられる趣味です。釣りの喜びや苦労は、その時々で違う形を見せますが、それが釣りの奥深さであり、魅力なのかもしれません。

「明日の朝は釣りに行けそう!?」と思っても、天候が微妙だと悩みます。自分の基準をわずかに超える風や、この季節特有の凍えるような寒さ…。釣りの楽しさを想像しつつも、布団の暖かさの誘惑に負けそうになるのが正直なところです。風や寒さが釣果や安全に影響するならば、無理をせず布団の中で過ごすのも一つの選択肢。ただ、準備万端で出かけた先にある意外な一尾や美しい朝の景色は、時にその悩みを超える価値を与えてくれるものです。

私はいつも、天候や最低気温、風向きや強さを気にしながら「明日は釣りに行けそうかなあ」と思いを巡らせて床に就きます。でも、いざ絶好の釣り日和が来ても、野暮用が重なって釣りに行けないこともしばしば。そんな時は少し悔しくもありますが、釣りは思いを馳せるだけでも十分に楽しいものです。明日のポイントを想像し、狙う魚を考え、自然と向き合う時間を夢見るだけで心が躍ります。それもまた釣りの魅力の一部だと思います。

さて今回は?
しばらく波止での朝釣りが続いたので、気分を変えて浜からの鯵釣り(半夜釣り)に挑戦しようと考えています。20日ほどブランクがあるため、最近の浜釣りに詳しい知り合いに電話して状況を確認するつもりです。釣果やポイント、仕掛けの最新情報を聞いて準備を整え、久々の夜釣りを楽しみたいと思います。海風を感じながら釣り場での静かな時間を満喫するのが楽しみです。
天候は申し分なく、波も弱めで釣りには最適な状況です。風は理想の北風ではなく西や東へと少し不安定ですが、この時期としては十分快適な風と言えます。潮は中潮で、知り合いの話では「潮位の低い時間帯によく釣れる」とのこと。それなら通常より少し遅くまで竿を出す必要がありそうです。静かな夜の浜辺で、潮の動きを見ながらじっくり釣りを楽しむ準備を整えたいですね。
知り合いから「タナは1.5ヒロがおすすめ」との情報を得ましたが、前回使った0.8ヒロのセッティングのままの竿を2本持っていくことにしました。久々の釣行なので、まずは様子見を兼ねて「0.8ヒロで。ダメなら次回から少し深めに調整しよう」とアバウトな感じで準備を進めています。1.5ヒロと0.8ヒロの差は0.7ヒロ、つまりせいぜい1メートルちょっとの違いですから、大きな問題になることはないと考えています。釣り場での状況次第で調整するのも楽しみのひとつ。まずは今回、リラックスしながら試してみようと思います。

持っていくものは?
一番大事なものは・・竿かな?これは先に書いたようにロッドケースに入れて2本持ちます。ロッドケースには仕掛けをひと通り。それと竿立て。これは投げ釣りに使う安価なものを使っています。これが一本。
釣りの道具として、大きめのバッカンを用意します。中には獲物を掴むハサミや竿ケースに入りきらないテンビン、撒き餌カゴ、水汲みバケツなどを収納します。アミエビは袋のままバッカンに入れて運ぶと便利です。荷物を減らすため、腰掛けは持参せず、代わりにクーラーボックスを椅子代わりに使います。クーラーには、獲物を冷やすためにペットボトルで凍らせた氷を入れて準備万端です。シンプルながら効率的な装備で釣りを楽しみます。
夜釣りでは充電式ヘッドライト一つが必須。冬場には熱いお茶入りの水筒が欠かせません。砂浜や砂利浜を長距離歩くため、荷物は最小限にしたいものの、ロッドケースを背負い、両手にバッカンとクーラー、竿立てを持つスタイルになります。さらに防寒着にヘッドライト、長靴を装備すると、普通の人にはかなり奇異な姿に見えることでしょう(-_-;)

実釣1
今回は、知り合いの情報や潮時を意識したゆうマヅメ狙いではなく、半夜釣りに挑戦しました。家を出たのは午後6時過ぎ。2月の寒空の下、すでに暗くなっていました。釣り場に到着し、第一投を投げたのは午後7時を少し過ぎた頃です。周囲には既に釣りを始めている人たちがおり、空いている場所を探して釣り座を構えることに。落ち着いてみると、偶然にも隣が知り合いだったのが少し嬉しい出来事でした。
「釣れてる?」と聞くと、「ボチボチや」という返事。ボチボチなら釣れてるってことだな?と勝手に解釈し、彼と似た距離へ投げ、撒き餌を効かせます。4~5投目でしょうか、突然ウキが消し込んで鯵らしいアタリ!今夜の釣り場は砂利浜ではなく細かな砂浜で、遠浅の地形。鯵は左右に暴れながら引きます。慎重にラインを操りながら、焦らずゆっくりと寄せていくと、手応えが次第に確かなものになっていきます。
潮位が底近くまで下がっており、波打ち際が広がっているため、抜き上げに苦労します。持参した2本の竿のうち、長い方(7m)は重いものの、バラシが少なく安定感があります。また、遠浅になった部分を超えて遠投するのにも最適です。長さを活かして慎重に操作しながら釣りを続けると、道具の良さが実感できます。この夜の釣りは、条件に合った装備がいかに大切かを改めて感じる時間となりました。

実釣2
以前、名人が「潮が底近くまで下げた頃が良く釣れる」と言っていた通り、この時間帯に魚の活性が上がっていました。ただ、1.5ヒロのタナで釣っていた知り合いの方が多く釣果を上げており、次回はもう少しタナを深く設定する必要がありそうだと感じました。釣果は満足できましたが、改善点が見つかったのは収穫です。次回の釣りではこの経験を活かし、さらに良い結果を目指したいと思います。
撒き餌は、前回の残りで少し黒ずんだアミエビに糠を混ぜて使いましたが、後半に解凍したてのアミエビそのままと比べても遜色なく感じました。また、仕掛けも途中で下カゴに変えて試してみましたが、今の時期は上カゴの吹き流し仕掛けが最も効果的なようです。実際の釣果を見ても、撒き餌や仕掛けの選び方が釣りに大きく影響することを改めて実感しました。次回もこの方法を軸に挑戦したいと思います。
今回はL寸のロケットカゴを使用したため、撒き餌の消費量が多くなりました。次回は、錘付きの蓋つきプラカゴに天秤を工夫して使えば、撒き餌の節約になり経済的かもしれないと考えています。釣果を保ちつつ、効率的な釣りを目指して工夫を重ねたいと思います。

釣り終わって
大きなカゴで豪快に撒き餌をした結果、用意していたアミエビ2kgはあっという間に消費され、納竿となりました。L寸のロケットカゴでは、熱心に釣りを続ければ2時間ほどで2kgのアミエビを使い切ってしまいます。もう少し長く楽しむには、糠や集魚剤を混ぜたり、小さいカゴを使ったりする工夫が必要です。
釣果は画像の通りで、少し強引に寄せたことが原因でバラシも多発しましたが、3時間未満でこれだけ釣れたのは上出来と感じています。ただ、自宅で食べる分には十分な量でも、知り合いに配るには少し足りないため、さらなる工夫が必要です。
次回は今回の反省を活かし、タナやカゴの選定を見直して釣果の向上を目指します。次は知り合いにも喜んでもらえる量を目標に、より効率的な釣りを追求したいと思います。
では、また。
#鯵釣り#浜から遠投#投げサビキ#半夜釣り#上カゴ#下カゴ#潮の流れ#波の高さ#風の向き#入れ食い