季節が晩秋になって本来なら型の良い鰺が釣れても良い頃な浜の状況なんですが、今のところ秋口のような小さな鰺が大きな鰺に交じります。否、大きな鰺が小さな鰺に交じって釣れる感じと言った方が正しいのでは?とにかく釣行してもワクワクするような楽しさがないのです。
そんな忸怩たる思いをかみしめている中に「日高港湾で型の良い鰺が釣れている」という情報が聞こえてきました。もちろんのこと名人と相談してスケジュールが合う日の早朝に出かけてみました。名人は早朝から午前中いっぱいの釣りです。私は午前7時から用がありますので6時過ぎまでという予定です。
釣り場に着いた頃は、予想に反して人出は少なく(ほとんどいない)寂しいくらいです。しかしながら熱心に通っている顔なじみが何人かいましたので、とりあえずは故郷に帰ったような懐かしさは味わえました。で、がら空きの釣り場ですから一等地に入れるのはもちろんのこと。早速名人と並んで竿を出してみます。
やはり車横付けは便利がいい!
浜に釣行するときのポータブルな気分と違って、此処は車横付けですから基地ごとやってきた気分です。車にごっそり積んでくれば、何でもできる気になれます。竿も吟味して持っていくこともなければ、仕掛けが足りなくても車にさえ積んでいれば安心できます。なにより、飲み物やラジオや厚着する場合のジャンパーやカッパなど何でも持っていけるんですから安心です。
以前の車には荷台にベッドを作りつけて早く港湾に行って場所を取って荷台のベッドで仮眠をしていたこともありましたが、今の車ではそれはやっていません。やっても良いけど車に別の荷物を積むときにはベッド部分をおろす必要があるので面倒くさくなってやめてしまった経緯があります。
車横付けならいろんな楽しみがあります。コンロをもっていけばラーメンやあったかいコーヒーも作って飲んだり食べたりできますし、厚着して着込んでいかなくても寒くなってから上に羽織ればいいだけのこと。荷台でラジオをかけておけば釣っている最中にもラジオが聴けます。撤収するにしてもまとめて持ち帰らなくても一つ一つ車に積むことができます。
便利なだけに注意が必要
釣行が便利なら携行品が多くなるのは当然ですし、色々楽しめると先にも書きましたが、持っていくもの(特に食べ物など)が多くなればゴミもたくさん出るでしょう。撒き餌なども家で作って行けばコンパクトですが現場で作れば袋ゴミが出ます。とにかくたくさん持っていけばゴミも増えるんですね。
あれもこれもと持って行ってゴミもきちんと持って帰ってくれればいいのですが、風で飛ばされるのは仕方ないとしても「放り散らかして風に飛ばされた」では洒落になりません。キャンプ気分でやってきてもやり散らかし食い散らかしで帰らないでくださいね。ま、ジモティーにも不心得者は居ますから、あんまり声を大きくして言うことはできませんが。
車乗り付けだけに釣り場に駐車が当たり前になってしまいます。当然ですね「車で来てそのまま釣り」車は釣ってるすぐそばに置いてあります。で、此処は貨物港で最近は土砂の積み下ろしが盛んに行われていて、ダンプカーや砂利運搬船の往来や接岸も頻繁です。1か月ほど前に砂利運搬船と遠くから来た釣り客の間にトラブルがあって県からのお達しが立て看板にしたためられています。
国内のほかの地域の話ではこんなトラブルが繰り返された挙句に釣り場が立ち入り禁止になった話が後を絶たないとか?でトラブルの発端になった釣り客は此処がダメならほかに釣りに行けるからまだしも此処しか行くところがないジモティーは「泣いたまま」です。どうか、隣で釣ってる気のいいおっちゃんのためにも紳士でいてくださいね。私たちも余所行きの上等な気分で釣りをするように心がけますから。
名人とのサビキ釣りでは
結果から話せば「名人は全くのボーズ」「私は辛うじてチヌ1匹」これが私が納竿するまでの釣果でしたが、私が帰った後も名人は「このままでは収まらない」と釣り続けていたとさ。午前10時ころ、一通り用事を終えて私が一服していたところへ名人から電話。「餌がなくなったから補給してくれ!」「人間の餌も持ってきてくれ」「鰺釣れてるから10尾ほど持って帰れ!」重要単文だけを投げる名人らしい内容です。
早速彼の好きそうなパンを2個と私の使い残りの撒き餌。それに獲物をもらうクーラーとをもって急行しました。「おう、来たか?」「大きいのから10匹持って帰れ!」振り向くのとパンに食らいつくのとどちらが早かったのか?75歳を過ぎた老人とは思えない素早さです。さすがに一食の食事に鰺の刺身を5匹分食べる豪傑は違いますね。
名人とのやり取りを済ませて周りを見渡せば見慣れた顔がチラホラ見えます。みんな名人級の親っさんばかりです。「全部釣ってしまわんといてよ!」と言い残して帰ってきましたがそのあとどれだけ釣ったかは聞いていませんが、鰺をもらった後時クーラーにはまだたくさんの鰺が鯵ばかり詰まっていました。「ん?氷は追加とは聞いてなかったよな?」気温、高くないし、まあいいか?
明るくなってからのかご釣り
名人があんなに釣れたのは明るくなってからしかも釣り方はかご釣りで。鯵をもらいながら詳細は抜かりなく聞いておきました。早速翌日(今朝のこと)行ってきました。例によって朝7時過ぎからの野暮用を済ませて駆けつけましたよ。釣り場に着いたのが午前8時半ごろでしたか?
竿を出して釣り始めたのが午前9時前でしょうか?海を向いて座っている後ろを先輩のスクーターが駆け抜けていきます。聞けば暗いうちからさっきまで釣ってクーラー一杯でもう入らないから帰ると言ってたらしい。クーラー満杯まで釣るのは彼の楽しみなようで、そのまま車に乗って少し離れた親戚に配りに行くのも彼のルーティーン。
「どういう釣り方で何時ころから釣れたのか?」後で電話インタビューしてみることにします。私の方は、文字通りのデカ鰺(30cm級)が4尾。欲を言えばもっと釣りたいが、これでも十分なボリュームです。あとは港湾の鰺に言われがちな味が良ければ言うことなしなんですが。
できればズボで釣りたいが。
日高港湾といえばズボで大型の魚が釣れることが魅力です。足元が港だけに深くて潮通しがいい。だから大きな鰺やサバも遠投で釣れるようなサイズも足元で釣れてしまう。「まさにズボ天国」今釣れている鰺も時間帯によっては接岸していてズボでも釣れるはずです。そのあたりを先輩に聞いてみたいと思っています。
ズボになるのか?遠投になるか?どちらにしても明日もチャレンジしたいと思っていますが、可能かどうかはまだ分かりません。とりあえずは餌は解かしてあります。できれば10尾以上は釣りたいな。釣れたらいいな。明日が楽しみです。
では、また。