梅干しと言えば紀州南高梅。和歌山県立南部高校は、地域では「南高(なんこう)」と呼ばれ親しまれています。
「南高梅」は地元産の品種の1つで、元々「高田梅」(明治35年に高田貞楠が発見)と呼ばれていた品種が、幾つかの地元産の品種の中から
昭和25年に南部高校園芸科主任教師 竹中勝太郎率いる「梅優良母樹選定委員会」と「南部高校園芸科の生徒」が5年をかけた梅の品種調査の結果最優良品種に選ばれました。
その際に改めて和歌山県立南部高校に由来して「南高梅」と命名されました。その後、この名称は昭和40年に農林省(現、農水省)に登録されています。
南高の梅で南高梅。高校の名前がついた農作物ってこれ以外に幾つ有るでしょうか?
そういえば、(日本の)味噌、醤油も紀州が元祖(紀州由良。興国時)ですし金山寺味噌(おかず味噌)もあります。
紀州に生まれ育った私たちにとって、梅干しは普段の食事や特に弁当には欠かせないアクセントです。
鰹節も紀州から広まった(紀州印南)そうですし、古くから寿司のルーツ?「なれずし」もあります。
夏の暑い日。食欲が落ちている時でも冷たい茶粥(ほうじ茶の茶粥)に金山寺味噌、梅干しにはそそられます。
個人的には、「冷たい茶粥」と言えば「出汁粉(だしこ:サバやムロアジの節を削ったもの、うどん出汁などに使うもの)に醤油をかけて」を載せて食べるのが大好物ですが。
夏の暑い日。冷たい茶粥は、紀州生まれ紀州育ちの嫁さんも得意料理の一つです。
グラグラと沸かしたお湯に、「ちゃん袋(お茶袋)」に入れた「ほうじ茶」を入れて煮だします。※お湯の量は「お好みで」ですが、2合の米に3L以上は使います。
お茶がよく出たら、お米を洗わずに2合程入れます。洗わないのは、「茶粥独特のとろみの為」とか、「米ぬかも含めて米の栄養素をもれなく食べるため」とか色々、聞いたことがあります。
そのまま吹きこぼれに気を付けて、沸かし続けてお米が開いたら(煮えたら:1粒取り出してみてよく煮えて所々開いたように見えていたら)火を止めて冷まします。
そのあとは、冷蔵庫で冷やして食卓へ。茶粥の2合は。すごい量です。ダイエットにも良いかも。ほうじ茶のお粥(ほうじ茶は、どこかウーロン茶に似ていませんか?)
紀州の言い伝えに「嫁を貰っても、怖くない。水の2合も足せば良い。」というような言葉があります。
「超、水のの多い茶粥は、ダイエットに最適」なんてね。
紀州の炭焼き文化紀州備長炭も日本料理の焼き物には欠かせないアイテムですよね。特に夏場は、うなぎや焼き鳥、焼肉などポピュラーですよね。
茶粥は、炭焼き職人の食事でもあるとか?ちなみに備長炭の材料は、ウバメガシ。備長炭の箱には「馬目樫」と書かれています。
葉っぱの形が馬の目にみえるからかな?炭焼き職人が「ばべ」と呼ぶのを聞いたことがあります。本当は何なんだ?
炭焼き職人は、暑い環境で、一旦炭を焼き始めたら目を離すことも出来ない忙しい現場ですので、
山では、お釜とほうじ茶で沸いたらお米を入れて、煮えたらお釜ごと湧き水や清水で冷ます。簡単で水分豊富な食事の出来上がりです。
しかも、早く食べれて消化も良いです。
素朴なおかず(梅干しやおかず味噌)にもよく合う主食だったのでしょう。
茶粥なのは、腐りにくいようにかな?茶粥は、炭焼き(職人)料理の主食だったようです。
ほうじ茶の茶粥が、手元にない方は、白いご飯に梅干しを乗せて冷たいお茶をかけてください。
梅干しは、赤いシソ漬け梅の塩分20%以上のモノ。
無ければシソ漬け梅でなくてもOK。塩分の低いものも可。
お茶は、ほうじ茶がベストですが、番茶等何でもウーロン茶も。お茶ならOK。アバウトな料理ですね。(紅茶は無理だと思います。)
ただし、お茶は冷たくなければいけません。特に夏には。梅干しをかじりながら、または、梅干しをほぐしながら、何杯でもお替りしてください。
エネルギー補給と、水分と塩分補給に必要なだけ。
紀州の山中の炭焼き職人に思いをはせながら・・・
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