100円ちょいのサビキかごを「上かご用テンビン付きに改造」

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(この記事は、私が釣りを始めて間もないころに書いたもので、何度か修正を加えてありますす。)

投げサビキでの鰺釣りを続けています。私が感じた今の釣り場でのポイントがいくつかあって

①遠くに屯している鰺に届く遠投
②サビキの色
③撒き餌カゴ(上かご仕掛け)の選択

これ以外にも当然「タナや撒き餌の内容」という重要なパラメーターもありますが、私が特に注目しているのがこの①~③の事柄です。今回はこの中の③の事項について書いてみたいと思いますが、この記事は一度昨年に書いたものを書き直したもので今の私は別の形のカゴを使っていますが、今回紹介するこのかごを使い続けていい釣果を上げている釣り師たちが何名もいますのでオーソドックスながらも手堅いカゴといえるでしょう。

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1種類しか売っていない

私が身近で入手できるのは、10号錘の蓋つきカゴと蓋なしカゴ。今買っている量販店の釣り具コーナーにはこの地度しか置いていません。特に錘の重さは1種類です。

このかごは(波止からの釣りのレベルでは)投げサビキ釣りやカゴ釣りで十分実用になります。特に上かご仕掛けではカゴのほかにテンビンや(上錘の場合)の錘が一体化されているので夜釣りでのトラブル等も少なくできますしだいいち(釣り場での)仕掛けの組み立てが簡便です。

カゴは網目のカットによって撒き餌の出方も調節できますし、蓋がワンタッチで閉まるので手返しのスピードアップにも貢献してくれます。釣り具売り場ではこのテンビン付き(錘付き)のプラかごは少し高価なんですね。で、ベーシックなテンビン無しが100円ちょい。既製品のテンビン付きは300円以上で1種類しかありません。

錘の重さも1種類ですが、錘は気にしないとしてもテンビンの長さは仕掛けによっていろいろ欲しいんですよね。だったら自作してみよう!ということになりました。今もこのかごを使って釣っている人たちはほとんどすべて自作のテンビン付きです。もちろんテンビンの長さも人それぞれです。

樹脂部分が溶けて

市販品を真似して作ってみようとしましたが、(市販のテンビンなしのカゴを買ってきてテンビンをつけるだけです)カゴの底についている鉛にハンダを盛ってみます。なかなかくっついてくれません。ハンダは鉛とスズの合金だったはずなのに相性が悪いのかな?ハンダ鏝のカロリーが小さかったのかな?

基板用の出力切り替え式のはんだごてではダメなようですね。ハンダが一気に解けずに温めすぎて樹脂部分が溶けてしまいました。更にハイカロリーな(ワット数が大きな)鏝も持っていますが、果たしてそれで万事解決とは思えません。いくつも(カゴを)ダメにしたくないので別の方法を考えます。

「ハンダがだめなら結束バンドで」カゴの網の部分に注目して、此処に結束バンドで針金(テンビン)を固定すればいいんじゃないか?という発想が浮かんで今回の試作に繋がりました。

作業開始

先ずは結束バンドを通す穴(網目部部bb)を広げます。これには先の刃がよく切れるハサミかニッパーを使うのが良いでしょう。樹脂部分ですので私は、電子部品を基板に付けた時に余分な足を切るための小型のニッパーがありましたのでこれが役に立ちました。「スパッスパッ」ときれいにカットできます。

テンビン部分と道糸をつなぐ部分は「ステンレスの針金」を使います。今回は1.2㎜φのものです。予め「適当に目分量でコの字に曲げたステンレスの針金」をテグスを通す穴(両脇に一つずつついていました)に通して、思っている形になるか?仕上がりを想像しながら仮組してみます。

100均で調達した耐荷重8kgの細い結束バンド(特に重量がかかる部分ではありませんのでこれで十分でしょう)で固定していきます。左右に各1本ずつ合計2本で留まります。もともとついている糸を通す用の穴も利用すれば4点で固定する格好になります。針金の形がコの字ですので重量は底の部分で受け留める形になりますから、特に支点に重量がかかることは無いと思います。

スナップ付きサルカンをセット

道糸側の先端を丸めてスナップ付きサルカンをセットします。丸めるのにはかなり力が要りますが、「U字型に曲げて糸を巻いて瞬間接着剤で固定」とか「丸めてハンダで固定」とか方法も幾つか考えられますので腕力に応じてその方法なり別の方法を模索してください。この道糸に繋がる腕の部分は、買ってきた製品のやり方を真似て成形してみます。

次に肝心のテンビン部分を作ります。カゴ本体を傷つけないように慎重に曲げていきます。テンビンの始まる部分は(市販品は)カゴの底からになっています。私のやり方は、カゴの縁からになりますので多少の違いはありますが、この方が強度的に優れると思いますので、このスタイルでやってみます。

テンビンの先のハリスを繋ぐ部分を丸めます。この部分は2重に巻いておきます。硬い針金ですので2回巻くのは一苦労ですが、市販品のようにきれいなマルにならなくても構いませんのでシッカリ成型してください。先ほどと同じように腕力に自信のない方は別の方法で結節部分を作ってもいいと思います。

100均のニッパー程度では刃が欠ける?

余った部分をカットして完成です。ステンレスの針金(棒?)は硬くて100均のニッパー程度では刃が欠ける場合があるほどです。私は、閻魔様が使うような物々しい工具でカットしましたので楽に切れましたが、こんなのがない方は丈夫なペンチなどでカットされると良いでしょう。また、曲げる場合もかなり固いのでそれなりの大きさのラジオペンチなどが良いかな?

完成しました

完成しました。中央が市販品。両端が自作品です。(自作品のうち)向かって右端がプロトタイプ。左端が2個目に作ったものです。左端の方が出来が良いですね。試し釣りは未だですが(製作当時:その後問題なく釣れることを確認しています)。若干針金が太いかもしれません。今回は1.2mmφですが1.0mmφのほうがいいかもしれません。

 

この製作当時から一年以上経過して、テンビンの長さもそれにつなぐ仕掛けの長さも長くなりました。現在では40㎝近いテンビンでサビキ仕掛けの下に錘をつけず(吹かせ状態)で(もちろん上かご上錘で錘はサビキ仕掛けより上についています)滅多に仕掛けの縺れは起こさずにやれています。

 

今回紹介した自作のテンビン付きカゴで今もどんどん釣っている釣り師たちはサビキ仕掛けの下に小さな錘をつけている人が多いです。もちろん「完全フカセ」のサビキにはかないませんが扱いやすさは格段にアップします。「扱いやすい仕掛けで手返しで勝負」というところでしょうか?食い渋る時期が過ぎてよく釣れる時期が来れば気難しい「上かごのフカセ」なんか止めて下かごで十分釣れるようになるんですが。

では、また。

#鰺釣り#サビキ釣り#カゴ釣り