私の釣りは「手返しが遅い」という部分に定評?があって自分でも気にしていて改善の努力はしてきたつもりです。それで「どれくらいの進歩があったのか?」というのが気になるところです。今回浜の近くの波止で時間帯によっては「中サイズ(15~20センチ)の鯵」が安定的に爆釣していますので「腕試しにはいい機会」と数釣りにチャレンジしてみました。
此処の波止では、連日「朝マヅメとゆうマヅメ」に中くらいの鯵が爆釣しています。サイズも延べ竿にはちょうどいいくらいですので、近所の主婦も含めて老若男女で大賑わいです。だから、本番のマヅメ時には近寄りがたく、どうしてもこの時間帯に釣りたければ「駆けつけはNG」マヅメよりかなり早い午後2時過ぎからの場所取りが必要になります。
私も通い始めの勝手がわかるまでは「早めの出勤」を心掛けていましたが、鯵の釣れるタイミングが少し飲み込めてきたこの頃では「主婦の皆さんがお帰りになった後」でもソコソコ釣れて私にはちょうどいい塩梅だということが分かってきました。もちろん釣りの途中から暗くはなりますが、もともと夜釣りがメインの私の釣りですから小道具はバッチリです。早速トライしてみます。
延べ竿にハヤブサの蓄光サビキ
仕掛はいつもの4.5m渓流竿。それにハヤブサの蓄光フラッシュのサビキを奢ります。スタイルはオーソドックスな下かごでタナは底から1mくらいでしょうか。浅い釣り場ですので物足りない感じがしますがこれで釣れるんですよね。暗くなって釣れ盛ってくれば当然のようにタナが上がって(ウキ釣りなら)サビキの上側のスナップに「ウキを直付け」くらいまで浅いタナで喰ってきます。
余談になりますが、爆釣なくらいに群れが入ってくればその中でも比較的大きなサイズは「たぶん底の方にいるだろう」という大方の予想に反して「意外に上層で釣れることが多いような気がします」いわゆる「デカい奴は上にいる」上層で釣れる鯵の方が深いところにいる鯵よりもデカい。大群で回遊しているときは案外そうなのかもしれません。私も経験的にそんな気がします。
これに反して落ち着いて撒き餌を効かせてじっくり釣るような場合は、底の方に大物がいる場合が多いかな?セオリーに反しているようですが、私の経験上、そういう場面々々に出会うことが多いような感じです。要約すれば「激しく泳ぎ回っているときは上層に大物、対して落ち着いた釣りの時は底に大物」ということになるでしょうか?
暗くなり始めたころ
釣り場についたのが午後5時半を過ぎたころで、そろそろマヅメ時の釣り師が帰り支度を始めるか、今まさに彼らの釣りのピークの真っ最中。といった感じの頃でした。辺りは少し薄暗くなり始めています。あちこちで100尾釣ったとか140尾釣ったとか甲高い声の興奮気味な話声が聞こえてきます。
やはり、この時間に来てみてよかったと納得できます。彼らが帰った後の静かな釣り場の方が私は好きだからです。「自分の釣りは暗くなって街灯の明かりが効き始めてから」ともう一度納得してゆっくりと準備にかかります。準備が出来たら持ってきたお茶を飲んで落ち着いて釣り始めます。その時刻が、午後6時を少し過ぎた頃でした。
早速1投目から入れ食い状態になりました。まだまだ街灯の明かりも効いていない頃なのにほぼ爆釣といっていいくらいです。ついさっき「もう釣れなくなったから帰ろう!」と帰って行った(自称)名人たちは何だったんだろう?と思いながら釣っては投入を繰り返します。
若い女性釣り師
しばらくたったころ、妙齢の女性釣り師が隣に来ました。彼氏について釣りに来た風でもなく見た処自分の釣りをするような感じです。たぶん此処の釣り場で何度か出会った人だと思いますが、暗がりで見る彼女の姿はシャープでスポーツ選手のようにも見えます。釣り始めて特に今回のために誂えた様な釣り具で釣るでもなくそれでいて釣果はどんどん上がっている様子です。
1尾でも多く持ち帰りたい一心の「おばちゃん釣り師」や「彼氏が来たからついてきた」風な魚も触れないキャピキャピお嬢さんではなくて本格的な波止釣り師の風情を漂わせている女性です。侮れません。私も彼女に負けじと熱を入れて釣ります。やっと100尾になったころ時計を見れば2時間が経過していました。
今回の経験は、結果が「2時間で100尾」でしたから覚えやすくて良いですね。100尾釣ってももう少し撒き餌が残りましたのでここからはのんびりと味わって釣りましょう。暫くすると電話で誘っていたアジングの友人も駆けつけてきました。これだけ鯵が居れば彼も十分楽しめるでしょう。
アイドリング状態の釣り
さっきまではエンジン全開の釣りでしたが、味わいながらのアイドリング状態の釣りもいいもんです。隣の女性釣り師はテキパキと釣っていますが「所作は女性らしく軽やかで無駄がない」かなりの熟練者ということが見て取れます。「おっちゃん、もうクーラー一杯ちゃうん?」先に言われてしまいました。
「ねえさん、入れ物にまだ入るんかい?」こちらが先に言おうと思っていたセリフを先に言われてしまったのです。私の見立て通りに彼女は「もう入れ物に入らないから」とさっさと片付けて「お先に!」と帰っていきました。女性ながらこんなにもスマートな釣りをして帰っていく姿は見ていて気持ちがいいもんですよね。
しかも「飛ぶ鳥跡を濁さず」キレイに波止場を洗って帰りましたよ。「世の中の(自称)釣り名人たち、見習うべくは彼女のことです!」私も見習わなくてはいけません。特に行動の素早さなんかは・・特に。さて、アジングの(私の)友人も遅れ馳せての参戦でしたが、彼も相当腕を上げたようで一人前のサビキ釣り相応の釣果をアジングで残したようでした。
私は最後まで彼には付き合わずに早く帰って、例によって魚の分配に勤しみました。まだ後しばらくは釣れるかな?
では、また。