おかず釣り師が行く!「カマス掛け まぐれアタリの 大ヒラメ」

午前5時30分 5時ちょうどにアレクサさんが起こしてくれましたが「もうちょっとだけ寝させて」と5時30分を再指定して寝床でグズグズしていました。ウトウトしたときに友人が爆釣する夢(私は傍観者だったとおもう)を見て「やはり釣りに行こう!」と寝床から出ました。

寝る前に朝出かける時に着るものは順番に並べて置いてありますので着替えは簡単です。寝室から自分の部屋のPCに至る間に着替えは済んでいます。後は寝間着を洗濯物置き場に置いて歯磨きと洗顔です。たいていは嫁さんが寝る前にポットに熱いお茶を入れてくれていますのでそれをもって車に乗ります。

普段なら起きてから15分程度で車が動き出しますが、今日はもう6時になっていました。ラジオが6時のニュースを流しています。もしかして5時半に起きたつもりが少し遅かったのかもしれませんが「この風と寒さだから釣り人も少ないはず」と少しも慌てず釣り場に向かいます。釣り場までは約15分でしょうか?まだラジオ体操は始まっていませんでした。

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先行者は先輩一人です。

釣り場につくと右奥の少し低くなっているところには常連さんのグループが集まって何か話しています。私たちが何時も釣りをする一段高くなった岸壁には先輩一人です。「おはよう!早いね!」と声かけると「いつもは早いのに今日はあんたが遅いんや!」と言って笑っています。

笑いながらも竿は動いています。もう釣り始めています。辺りはまだ暗いのですが東の空はすでに白み始めてここから太陽が昇ってくるというのがハッキリとわかるような色合いです。この朝マヅメの時間帯は光の変化が早く、例えばサビキ釣りで一尾釣り上げて魚を外して餌を補給、再び投入すれば釣り上げる前と投入した時では光の色合いが変化しています。

「この時間帯に釣りではなくただ海を眺めていたいな」といつも思うのですがいまだに実現していません。どうしても海辺に来るのは釣りが中心になっていますから「何も考えずにただ色合いの変化を楽しむ」なんて余裕はありません。そんな中でも光の変化が早いタイミングなどには「瞬きする間にも色合いが変わる瞬間」があってどんな景勝よりも身近な海のこの景色の方が素晴らしいと感じられることがあります。

カマス掛けはイマイチです。

先輩は独自のスタイルで1尾2尾と釣果を増やしていきますが、私は一向にアタリすらありません。カマス掛けは「アタリ=釣れる」と」直結していそうなものですが、その中にもこちらが竿をあおった瞬間に針をすり抜ける機敏なヤツも居るようで、僅かにカスッタような感覚が竿に伝わることがあります。大抵はそれが前触れとなってあと何回目かのシャクリでヒット!ということになるんですが。

いわゆる「魚っ気」というものでしょうか?居る感じがわかるときがあるんですよね。でも今回はそれすらもありません。先輩も何尾か釣ってはいますが「今日は漁師が網を入れたようであかんなあ」と嘆いています。やはり「魚っ気」がないといいます。ふらふらと群れからはぐれたカマスが先輩の得意なコースに紛れ込んだだけだと。

私の得意にトレースするコースには紛れ込んでこないのか?私より30分は後から来たもう一人の友人のコースにも1尾紛れ込んだらしく彼はヒットさせています。それでもめげずに私は私のコースにこだわり続けました。私の得意は岸壁の際です。いつものポイントでは右に沈み根があって左はフリーです。また、カマスはこの沈み根を迂回する時にたまる場所があってそこは目の前5~10mの位置をまっすぐトレースします。

愚直にトレースを続けると①

いわば直角3角形の直角を挟んだ2辺を前方から手前へと左から手前へと二つのラインを中心に探っていきます。普段から私はこの二つのラインだけで掛けているといっても過言でない釣りなんですね。時々いたたまれなくなって遠投したりすることはありますが、大抵はこの2辺を繰り返し探っています。

私の理屈ではカマスは暗いうちは割と自由に泳ぎ回っていますが、今は群れが小さくなったのか広く泳ぎまわっているときはなかなか掛かりません。特に私たちのように短い竿で鋭利だけど小さめな針を使っている場合はなおさらです。もともと此処のカマス掛けは大きめのボラ掛け針を使って長い竿をぶんぶん振り回して掛けるやり方だったようで短めの竿でチョンチョンという感じで掛けるやり方(たぶん先輩が元祖)は主流ではなかったようです。

私はこの先輩のやり方が気に入って取り入れていますが、暗いうちの釣りは苦手なんですね。暗いうちは長い竿の方が有利で広い範囲を素早く探れるからで私たちの「いわゆるチョンチョン」はカマスが一定のコースに沿って移動する「明るくなってからが得意」な釣り方だといえそうです。で、私はそのコース上に罠を仕掛けるようにトレースの網を張っているわけです。

愚直にトレースを続けると②

1週間ほど前だったでしょうか?いつものように同じコースをトレースしていると大きなエイが掛かりました。この時はジグヘッドにカマスを想定した小さ目のシャッドテールでやっていましたが、エイの口には掛かっていなくて「スレ掛かり」でしたからカマス掛けと変わりないと思います。

カマス掛けの仕掛けは太仕掛けですから、多少の大物でも切れることはありませんが、この時は大きすぎて寄せるまでは良かったのですが上がりません。たまたま少し離れたところにいた知り合いがギャフを持ってきて掛けてくれましたので何とか上がりましたが、長い部分で1mはあろうか?というほどの大きなエイでした。

エイがいたからカマスはダメだろうと思っていましたが、この日は私なりにはソコソコ釣れた方の日で満足して帰ったように記憶しています。その経験があったので「この(私の)トレースコースにはエイが迷い込むことがあるらしい」と思っていたところに大きなアタリです。はじめは「底に引っ掛けたんだろう?」と思っていましたが動きます。「しまった!またエイや!?」「仕方がない!やり取りを楽しもう!」とじっくり構えて魚の姿が見えるほどに浮いてきました。

友人にタモ入れを頼んで

海面はすでに明るくなっていましたので魚が確認できました。エイか?と思っていたものがエイと見まがうほどの大きさのヒラメです。早速近くで釣っていた友人にタモ入れを頼みますが、カマス釣りを想定していますのでタモは車の中です。それでも友人は素早くタモを取ってきてくれて難なくタモ入れをしてくれました。

彼が居なかったらこの獲物は姿を見ただけでそれっきりだったかもしれません。「友人に感謝です。」陸に上がった獲物を見て改めてその大きさに驚きました。かなりの大きさだけどサイズは帰ってから測ったらいい。ということにして早速持って帰ります。再び驚いたことに私の22ℓのクーラーに入り切りません。仕方なく蓋を閉めずに尾びれがはみ出したまま荷台に載せることにしました。

家に帰っていつものステンレスの入れ物に入れて写真を撮りました。この入れ物は縁が10cmほどの高さですが今まではみ出る大きさの魚を入れたことは数えるほどでしたので特に気にはせずに適当にメジャーを当ててみました。「70cm」これでも驚きの大きさですが、実はさばくときに平らなところに置いてキチンと測ったら83cmあったんですよね。

70cmでも有頂天だったのが83cmだからそれ以上です。80歳を超えた両親も見に来て驚いていましたし父親は「お前は今日運を持ってるから、宝くじを買ってきてくれ!」と言い出す始末です。刺身にすれば何人前になるでしょう?5枚おろしにしたうちの1枚を刺し身にして6人で食べましたが、たっぷりの量でした。今更ながらにその大きさに驚かされています。まあ、こんなことはそう度々あることではないでしょうから十分に楽しませて貰うとしましょうか。  

 

では、また。